ブルックリン:Brooklyn

ニューヨークはマンハッタンの病院と、ブルックリンの病院それぞれ雰囲気に違いがあった。 この病院は、マンハッタンの中心部から電車で30分程度の場所にあるのだが、基本的には外国人(現地に在住していないという意味の)を受け入れるという態勢にはなっていないらしい。ただ、カスタマーサービス的な部署があり、患者の要望に合わせ、出来る限りの対応が出来る態勢を取っているとのこと。 また、日本人の医師や看護師も勤務していないので、日本語での対応が出来るスタッフ、ボランティア含め現在は居ないとのことであった。
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橋一つ越えるだけと言えども、マンハッタンに在住するというのはかなり難しいのだと、ブルックリン在住の人が教えてくれた。家賃の相場が全く違うことや、相場が安定していないことなどが理由のようだ。街の雰囲気は以前変わらずだったような気もするのだが、3年前にニューヨークを訪問した時より、物価はかなり上がっている印象を受けた。 海外の物価上昇率は日本に比べ速いようだが、病気や怪我をした時に行く病院でさえ、今は以前より行きづらくなっているという現地の人の話は少し衝撃を受けた。基本的に病気かな?と思って病院に行くという選択をしないというのは、ロサンゼルスでもニューヨークでも同じなようだ。

外国人労働と分業化 1:Foreigner worker & Division of work

かれこれ10年ほど前にロサンゼルスの病院を訪問した際も、医療関係者の移民受け入れに対して危機感を感じた。移民の国アメリカとは言え、医療現場に様々な国の人たちを受け入れ、採用担当者もとても丁寧に「是非一緒に働きましょう」という雰囲気を出していたからである。

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採用側が人種を選ぶのではなく、様々な国の人から「選んでもらえる職場にする」という考え方にも驚かされた。

日本は世界一の超高齢社会突入国であるにも関わらず、医療、介護分野の人材確保がとても緩やかである。経済連携協定(EPA)でインドネシア、フィリピン、ベトナムの看護、介護人材受け入れを開始してはいるものの、日本人でも難しい専門用語だらけの国家試験に合格するというのは至難の技である。ここ数年の結果も国家試験合格者は10%程度であり、数十人の外国人が増えたという程度に過ぎない。

また、介護分野の技能実習生も長期間話題には上っているものの、現実には未だに開始になっておらず、2016年にはスタートすることを前提の要件も日本語能力試験4級(N4)以上という厳しい条件がついている。これは、日本人と同じように働いてもらおう。日本人と同様にシフトを組もうなどと考えれば、高い日本語能力が必須なのは当然である。ただ、現場には様々な業務が存在し、絶対的に会話が出来なければ支障が出るという業務ばかりではない。こうした中で考えられるのが「業務の分業化」なのである。

「来てもらう」「選んでもらう」ことを前提にするのではなく、最初から高水準を求め「排除」が前提になるのであれば、外国人の人たちにも愛想を尽かされることは必須である。いつまでも高飛車に「条件」ばかりを突きつけるなんてもう止めて、協力を求めることを前提に進み始める時期なのではないだろうか。

 

規模:Scale

敷地面積が広大な病院。様々な専門もさることながら、研究棟の多さにも驚く。寄付した人の名前をそのままビルの名前にして、◯◯リサーチセンターのような形になってる。

アメリカは未来に向けた医療の研究がとてもさかんであると、施設規模だけをみても容易に理解出来る。 今の命を守る現場、そして未来に向けた研究どちらも規模が違うなと感じた。ただ、日本の医療が劣っているというのではないということが実感出来たのもとても良いことであった。

日本には病院に医師が常に居て、入院患者のケアも急変にも臨機応変に対応出来る。これは患者さんにとってとても安心なことだ。日本の医療を知る、アメリカ在住のアメリカ人に話しを聞くと「手術をするならアメリカがいいが、入院するなら日本の病院が良い」と言っていた。これもまた面白い意見である。

アメリカの良い面となる、医療連携、プロフェッショナリズム、業務の分業化などはとても参考になる。単なる模倣ではなく、日本らしい形で、日本の医療を進化させていくためにも他国の良い要素は学んで取り入れる必要性を強く感じた。全てはより良い医療を提供するために。

 

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