母:敦子物語 Vol.70

友は准看の学校と正看の学校もあっという間に卒業し、東京の病院に就職をした。学生の頃以上に忙しくなってしまったこと、病院では手術室勤務で、決まった休みが中々取れずにいたことなどもあって、殆ど会う機会がなくなった。時折電話で話をしても、夜勤明けであったり、休みでも待機中とのことで、呼び出されたら病院に行かなければならないと言う。それも仕事だと思いながらも、あまりの忙しさに心配をしていた。そんなある時、新聞の求人欄に看護師募集の記事があったので、読んでみると、銀行内の診療所業務とのことだった。これだったら昼間だけの仕事で、規則的なので体にも負担がないと思い、その記事を友に送った。

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送ってから数日経っても、なんの連絡もないので心配になって電話をしてみると、読んだけど申し込み期限も過ぎてしまったと言う。本人は忙しくても病院を辞める気もなさそうで、応募すらしていなかった。そこで「どうせ受からないだろうし、期日も過ぎているけど、一応書類だけでも送ってみたら?」と刺激してみると面倒くさそうにわかったという反応であった。そこから書類、面接、二次面接と進み、本人の意思とは裏腹にあっさり合格してしまった。最初は受かっても行く気がなさそうであったが、沢山の応募者の中から選ばれたとのに、断るというのも失礼なのでは?と考えたようで、最終的には病院を退職することになった。

本人は、病院の寮を出るので実家へ一旦戻ると言ってきたが、一度自活した以上は、今後も自活を続けるように!と伝え、自分で部屋を見つけて再び一人暮らしをしながら銀行へ通うことになったのであった。