母:敦子物語 Vol.65

スキーを始めた頃からは想像もつかないくらい、スキーも上達して上級者コースでも滑れるようになっていった。この頃は、友がスキーからスノーボードに転向していたし、既に一人暮らしをしていたが、北海道の旅行は一緒に行っていた。札幌に宿泊し、早朝のスキーバスで様々なゲレンデに連れていってくれるので、パウダースノーを満喫して、夜になると再び札幌に帰ってくる。

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お気に入りの店で白子のおでんを「たち」と呼ぶことも教えてもらい、何回もたちをオーダーしたり、食事後もニューハーフの店に行き大人の遊びも楽しんで家族で行った。店では家族連れは珍しかったようで、色々と声をかけてくれてゲラゲラ笑わせてもらった。ある時は、心配性の夫が食事後にほろ酔いで雪まつりの会場を歩きながら「滑るからきをつけろよ!」と自分と子供に声を何度も一生懸命かけていた。確かに雪が氷になっている場所もあり、かなりツルツル滑って危険ではあったのだが、散々声をかけていた夫が一番最初にツルーンと足を滑らせて宙に浮いてからドサッと倒れた。頭を打ったようで一瞬気を失ってしまったので焦って声をかけたら気が付いた。

心配症で、周囲に気ばかり使いながら、最初にドジもするという優しい夫らしいエピソードである。