母:敦子物語 Vol.64

義母は友達も多く、とてもアクティブだったので、神戸に一人で住んでいても寂しいとは言うこともなかったが、少しずつ歳を重ねていくうちに、寂しさも募ってきているようであった。そこで、時には自分たちが神戸を訪問するだけではなく、義母を神奈川に呼んで、しばらくの間、一緒に過ごしたりすることもあった。神戸に訪問すると、一緒にいる時は元気で明るく、冗談を言うことも多いのだが、帰る時には必ず涙を流すようになってきた。

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そんなこともあり、神戸にコミュニティが出来上がっていることは知っていたが、たまに呼びよせるというのではなく、一緒に住むのはどうか?と提案してみた。すると、長年住んでいる神戸に居たいということで、断られてしまった。歳とともに一人で暮らしていくことへの不安も募っていっただろうが、それでも自分の作り上げた仲間や環境から離れるというのは難しいのかもしれないなと諦めた。

夫はとても母思いであったので、夫が母を一人にしておくという不安な思いを解消してあげたい気持ちもあった。ただ、やはり自分たちの生活があったため、神奈川を離れることも出来ず、離れ離れで暮らしながらも義母を気遣いながらの生活が続いたのであった。