母:敦子物語 Vol.56

新しいことへの挑戦という意味では、スキーを始めたのも40代になってからだった。夫が家族全員のスキー用具を揃えて、皆んなでスキーに行こう!というところから開始したが、まさか自分がスキーを滑ることが出来るようになるとはその時には思ってもみなかった。富士山の麓にあるスキー場に日帰りで行くのだが、リフトに乗るのも怖いし、ゲレンデの下の方でスキー靴を履いて歩いてみたり、少しだけ足で登って滑ってみたりするだけで精一杯だった。

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夫と友は直ぐにリフトに乗って、どんどん上達していくのだが、その姿をみながら、ゲレンデの見える休憩所で殆どの時間を過ごしていた。ところが、何度も通ううちに、コツコツ自分のタイミングで練習していると少し、また少しと滑れるようになっていく。それが楽しくて、いつしかリフトにも挑戦するようになった。一度滑ってしまえば山と同様、下りの度胸はあるので、かなり勢いよく滑ることが出来るようなった。それからというもの、毎年、北海道へスキー旅行に家族で出かけるようになった。その当時は、スキー全盛期と言っていいほど冬の北海道は賑わっていて、飛行機会社と共同したスキーバスが札幌のあちこちでみかけられるほど勢いがあった。

北海道の雪質の良さもあり、スキーもどんどん上達して、旅行中の日中はずっとスキー、夜は札幌で様々なお店を見つけ食べ歩くというのが冬の楽しみとなっていったのであった。