母:敦子物語 Vol.50

両親から道徳的なことや、生きていく知恵などをじっくり教えてもらったことが殆どなかった。ただ、青春時代にたくさんの良い映画、良い本に出会うことで、自分なりの生き方や考え方を見つけていくことが出来た。当時は石原裕次郎の新作が出ると、大勢の人が映画館に並び、立ち見も出るのが当たり前なくらい、映画館は満杯になっていた。また、映画を観ながら観客が大声で笑ったり、かけ声をかけたりとても賑やかであった。

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映画から学んだことの多さを実感していたこともあり、子供にも沢山映画を観せた。友が小学生の頃でも、名画座のような所へ行ったり、理解が出来ても出来なくても連れていった。家でテレビを観るときは、サスペンスなどは基本的にみないという決まりにしていたが、映画であれば若干のサスペンスも観るようにしていた。当時はヒッチコックのサイコやバードなど少し早いかな?というものもみたり、市民ケーンなども全て字幕で観せるようにしていた。すると案外、映画をみた後の感想を聞いても理解しているようで、男女関係のもつれで犯罪に繋がるような内容に「深追いしちゃいけないねー」など言うので笑ってしまったこともあった。

多くを語るより、時として一本の映画から教えられることは大きいということを信じ、その後も子供とは映画を常に映画を見続けたのであった。

Tomomi Naka

Tomomi Naka

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