外国人労働と分業化 1:Foreigner worker & Division of work

かれこれ10年ほど前にロサンゼルスの病院を訪問した際も、医療関係者の移民受け入れに対して危機感を感じた。移民の国アメリカとは言え、医療現場に様々な国の人たちを受け入れ、採用担当者もとても丁寧に「是非一緒に働きましょう」という雰囲気を出していたからである。

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採用側が人種を選ぶのではなく、様々な国の人から「選んでもらえる職場にする」という考え方にも驚かされた。

日本は世界一の超高齢社会突入国であるにも関わらず、医療、介護分野の人材確保がとても緩やかである。経済連携協定(EPA)でインドネシア、フィリピン、ベトナムの看護、介護人材受け入れを開始してはいるものの、日本人でも難しい専門用語だらけの国家試験に合格するというのは至難の技である。ここ数年の結果も国家試験合格者は10%程度であり、数十人の外国人が増えたという程度に過ぎない。

また、介護分野の技能実習生も長期間話題には上っているものの、現実には未だに開始になっておらず、2016年にはスタートすることを前提の要件も日本語能力試験4級(N4)以上という厳しい条件がついている。これは、日本人と同じように働いてもらおう。日本人と同様にシフトを組もうなどと考えれば、高い日本語能力が必須なのは当然である。ただ、現場には様々な業務が存在し、絶対的に会話が出来なければ支障が出るという業務ばかりではない。こうした中で考えられるのが「業務の分業化」なのである。

「来てもらう」「選んでもらう」ことを前提にするのではなく、最初から高水準を求め「排除」が前提になるのであれば、外国人の人たちにも愛想を尽かされることは必須である。いつまでも高飛車に「条件」ばかりを突きつけるなんてもう止めて、協力を求めることを前提に進み始める時期なのではないだろうか。

 

Tomomi Naka

Tomomi Naka