看護師社長物語 Vol.27 ~幼少期~

学校前に来ている、小学生向けの訪問販売。今ってこんなことで子供を学校帰りに引き止めたりしているのかな?

私が子供の頃は普通にありました。大きなカバンを持って、通学路に立っている販売員。大抵が、学習教材を子供に説明し、子供が申込書を持って帰り親が購入するという仕組み。

今となっては、彼等の営業力は、見習うものがある!と思います。子供が何に興味を持ち、何をいい訳にして親に学習教材を買わせるか?というテクニックは相当高いものでした。セグメントとニーズの把握がバッチリだったんでしょうねー。

大抵、子供は販売員の周囲にむらがり、真剣に話しを聞きます。話しも上手いのですが、彼等の持っている「グッズ」がそれはもうマジックでも見せられているように、とても魅力的なのです。

類に漏れず私も販売員の魔力にかかった一人…

その日は中年の男性が学習教材を売りにきていました。群がる子供たち。学習教材はとてもよく出来ています。現在、その学校でどのあたりを勉強しているか?ということまで把握されていますので、その予習、復習にピッタリな教材を用意し、絵があったり、面白い実験道具があったりするのです。

小学生向けの情報誌なども中には入っていて、毎月欠かさず読むと、とても面白い情報で皆を驚かせることも出来る!なんていわれます。そこで十分興味を持った子供に対し、最後の追い込みがかかります。それが!

魅力的な文房具の数々

見たこともない、大きな鉛筆や、小さな芯をペンの後ろから幾つもいれてペンにする(説明難しい品)もの、小物入れなどなど、どれも欲しい!と思うものばかり。私が最大限に興味を持ったのは、大きな消しゴムに、カレンダーが付いているという商品でした。これは、外側の紙をスライドさせることで、一年中カレンダーとして使用出来るようになっているもの!今思えば、豆腐半分くらいある大きな白い消しゴムに数字がかいてあり、部分的に隠したり出したりすることで、カレンダーのようになるというだけのもの…

しかし、あの時の私には、どのような変わったおもちゃよりも、魅力的にみえたのです。まさにマジック!そこで、私は早速帰って母に「学習教材が欲しい!」ということを伝えました。勉強がしたい!という子供の願いを断る親は少ないでしょう。何度かは

「本当に勉強するの?」

「する!」

というようなやり取りがありましたが、遊びの道具をねだるより、圧倒的に楽に勉強教材を買ってもらうことが出来ることは自分でも分かっていながら、親を説得した記憶があります。

まさか、理由に、豆腐のような消しゴムが欲しいから!なんて言ったら、絶対に買ってもらえないことくらい、この当時は分かっていました。そこで、「勉強したい」という魔法の言葉で、豆腐消しゴムをゲット!

そんな不純な動機で購入した教材。もちろん?勉強が進むわけもなく、むしろ殆ど手をつけないまま、契約の一年間、毎月教材は送られてきました。最後は特製のケースまで郵送されてくるため、大きなケースと教材はほぼ新品の状態で保管。

未だに、教材に書いてあったことは覚えていませんが、あの真っ白な豆腐消しゴムのことは忘れられない!まー削ってしまったら、普通の消しゴムと何ら変わらないんですけどね。

あれだけのスキルを持った営業の方は、今頃何処で何をしていることやら…