看護師社長物語 Vol.8 ~幼少期~

教育実習に来た男の先生は、教室にギターを持ってきて、沢山の歌を一緒に歌ってくれました。

その先生のことが大好きで、教育実習期間が終ってから、友人数人と休みの日に先生の実家へ遊びに行く約束をしたのです。先生に迷惑をかけたくないという思いから、昼食はそれぞれがお弁当を持参して、先生の家に遊びに行く事にしました。家に到着すると、実習中と同様にとても優しい先生の笑顔。先生の部屋は二階にあり、一階のご両親に挨拶をして、我々は元気よく先生の部屋におじゃましました。

先生と友人と学校の話などをしていると、お昼の時間が近づきました。先生が「そろそろお昼にする?」というので、我々は「お弁当持ってきたー!」と先生に褒めてもらえるような気持ちで答えました。そうすると先生は「あっそうだったんだ…」と困った様子。そして、下の階に降りていき、先生のお母さんに食事の必要が無いことを伝えているようでした。その時にはじめて、お弁当は持ってくるべきでなかったことを悟ったのです(もしくは伝えておくべきだった)

子供ながらに気を使ったつもりが、裏目に出てしまうことは多々ありました。この後も、申し訳ない気持ちになった私は、先生に元気になってもらいたい!と必死に元気よく歌を歌ったり、勝手に歌を替え歌にしたりしてはしゃいでみましたが、全て逆効果…先生は替え歌などではなく、ちゃんと歌いたかったようでした(涙)

テンションを必要以上に上げて、場を盛り上げようとした私は、更に先生の気持ちを沈ませる結果を招き、帰りがけは「また来てね」と言ってもらえたものの、何とも寂しげな先生の表情にいたたまれない思いで帰路に着いた記憶があります。もちろん、友人とそんな話はしませんでしたが、大好きな先生を楽しい気持ちにさせることが出来なかった…という深い悲しみと落ち込みは、大人になった今でも心に残っています。

楽しんでもらったり、笑顔になってもらうには、一方的な思い込みでは達成出来ないということを知った一日。良かれと思って何かを行うこと=思いやりではない。しかし、この事があってから、他者に満足してもらうことの重要性を考えるきっかけになったので、とてもありがたい体験だったと思っています♪